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警察庁「令和7年におけるストーカー事案、配偶者からの暴力事案等、児童虐待事案等への対応状況について」(令和8年3月19日公表)、e-Gov法令検索の「ストーカー行為等の規制等に関する法律」(現行)、警察庁「ストーカー規制法が改正されました!」、警視庁、政府広報オンライン、厚生労働省、内閣府男女共同参画局の公式ページをもとに、2026年9月24日に確認した内容です。統計はことわりのない限り令和7年の数字です。相談窓口の受付時間は変わることがあるため、電話をかける前に各窓口の公式ページもご確認ください。
同じ人に何度も待ち伏せされる。断ったのに連絡が止まらない。持ち物から見覚えのない小さな機器が出てきた。こうしたことが続くと、「大げさだと思われないか」「自分の対応が悪かったのでは」と、相談そのものをためらってしまう方が少なくありません。
先にお伝えしておきたいのは、つきまといや待ち伏せ、拒んだ後のしつこい連絡は、法律で禁じられた行為だということです。警視庁は、元交際相手からの待ち伏せや拒否後の電話・メールについて「犯罪です。」と答えています。困っていること自体が、相談する理由として十分です。
この記事では、いちばん知りたいはずの相談先を最初に置き、そのあとに相談の前に準備しておくもの、警察ができること、統計、法律と令和7年の改正、住まいとスマホの守り方の順に並べました。必要なところから読んでください。
まず相談先。迷ったらこの順番で

政府広報オンラインの記事「ストーカー行為は犯罪です!迷わず警察に相談を」(取材協力 警察庁)は、不安を感じたり被害を受けたりしたら「ためらわず警察に相談してください」と呼びかけ、相談窓口として次の3つを挙げています。
| 窓口 | 番号 | つながる先・受付 |
|---|---|---|
| 今、危険が迫っている | 110番 | 緊急の場合 |
| 最寄りの警察署 | 各警察署 | ストーカーに関する相談に24時間対応 |
| 警察相談専用電話 | #9110 | 都道府県の警察本部の総合窓口。受付は平日午前8時30分から午後5時15分(都道府県警察により異なる) |
| 女性相談支援センター | #8778 | ストーカーやDVなど女性からの様々な相談。受付時間は都道府県により異なる |
表の中身は政府広報オンラインの記載どおりです。#9110は、東京都内なら警視庁総合相談センターにつながります。警視庁は#9110のほか03-3501-0110も案内しています。
危険を感じたら、ためらわず110番
相手が家の前にいる、後をつけられている、乱暴なことを言われたなど、今この瞬間に怖い思いをしているときは110番です。警視庁は、携帯電話は「いつでも110番できるようにしておく。」、万一の場合は「警察や近隣の人、コンビニエンスストア等へ助けを求める。」と書いています。
相談したいときは、最寄りの警察署か#9110
緊急ではないけれど話を聞いてほしい、どうすればいいか分からないというときは、最寄りの警察署か#9110です。政府広報オンラインは警察相談専用電話「#9110」について別の記事でも案内しています。警視庁も「被害が深刻になる前に、迷わず最寄りの警察署に相談してください。」としています。
警察に相談したからといって、すぐに相手に連絡が行くわけではありません。政府広報オンラインは、警察は「相談者の意向などを十分に尊重しながら対応します。」と書いています。
警察以外にも相談できる窓口
警察に行く前に誰かに話を聞いてほしい、生活のことも含めて相談したいという場合は、次の窓口もあります。
| 窓口 | 番号 | 内容 |
|---|---|---|
| 女性相談支援センター(厚生労働省) | #8778(はなそう なやみ) | 各都道府県の女性相談支援センターにつながる。通話料は相談者の負担 |
| DV相談+(内閣府) | 0120-279-889 | 配偶者やパートナーからの暴力の相談。電話24時間受付、チャット相談12:00〜22:00、男性の相談にも対応 |
| DV相談ナビ(内閣府) | #8008(はれれば) | 最寄りの配偶者暴力相談支援センターにつながる |
| 性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター(内閣府) | #8891(はやくワンストップ) | NTTひかり電話からは0120-8891-77 |
番号と受付時間は厚生労働省「女性相談支援センター」、内閣府「DV相談+」、内閣府「配偶者からの暴力被害者支援情報」、内閣府「ワンストップ支援センター」の記載です。#8778は電話回線の種類によって使えない地域があり、その場合は各都道府県のセンターへ直接かけるよう案内されています。
あとで見るとおり、令和7年の相談のうち加害者が交際相手(元を含む)だったものは8,910件、配偶者(内縁・元を含む)は1,392件あります。相手が今のパートナーや元の配偶者の場合は、DV相談の窓口でも話を聞いてもらえます。
110番緊急通報登録システム

相談を続けている方に知っておいてほしいのが、110番緊急通報登録システムです。事前に自分の電話番号を警察に登録しておくと、その番号から110番したときに、通報を受けた警察官に登録者からの電話であることなどが共有されます。ストーカーやDVの被害者などの利用が想定されていて、「通報者が一から事情を説明しなくても」以前に相談を受けていたことを把握できる、と説明されています。登録は警察に相談するなかで案内されます。
相談に行く前に。警察が挙げている記録の残し方
警察は相談に来た人に、被害に遭った日時や場所、状況などを尋ねます。政府広報オンラインは「証拠となる物や記録したメモなどがあれば廃棄(削除)せずに持参してください。」としたうえで、記録するときの留意点を次のように挙げています。

- 被害があった場合、日時、場所、状況などをメモ帳などに記録する
- 手紙その他の送付物、FAXなどを残しておく
- 着信履歴や電子メール、留守番電話などの記録や内容を残しておく
- SNSのメッセージはスクリーンショットをとる
- 電話の内容を録音する
- つきまといなどの行為をカメラやスマートフォンで撮影する
記録は完璧でなくてかまいません。まとめて書けなかった日があっても、覚えている範囲で残しておけば十分です。消してしまったものがあっても、相談をためらう理由にはなりません。
警視庁の「ストーカー規制法」のページには、被害の種類ごとにもう少し具体的な書き方があります。
| 被害の種類 | 警視庁が挙げている残し方・対応 |
|---|---|
| 電話・メール | 日時・内容等を記録・保存をしておく(着信記録の保存、着信画面の写真撮影等) |
| 不快な物が届いた | 届いた時間と内容をメモする。受け取ってしまった場合でも開封せずに現物の写真を撮って警察に提出する |
| 名誉を傷つけられた | メール送信された内容をプリントして警察へ届け出る |
| 性的に恥ずかしい物を送られた | 送り付けられた物(内容)を持って警察へ相談する |
| 見覚えのない機器を見つけた | すぐに警察に相談する |

ここで大事なのは、自分で相手に確かめに行ったり、相手を撮りに近づいたりしないことです。警察の記載にある撮影は、つきまといなどの行為をされたときに記録する、という範囲です。危険を感じたら記録よりも身の安全と110番が先です。
警察に相談するとどうなるか
警視庁は「ストーカー被害にあわないために」で、相談を受けた警察ができることを次のように書いています。「警察では被害防止のためのアドバイスをしたり、調査して相手方に注意・警告や禁止命令を行います。また、相手方を捜査して、状況に応じて逮捕することも可能です。」

警告と禁止命令のちがい
どちらもストーカー規制法に定められた、相手に行為をやめさせるための措置です。
| 警告 | 禁止命令等 | |
|---|---|---|
| 出す人 | 警察本部長等(警視総監・道府県警察本部長・警察署長) | 都道府県公安委員会 |
| きっかけ | 被害者の申出、または職権 | 被害者の申出、または職権 |
| 緊急のとき | 聴聞等を行わずに出すことができる(緊急禁止命令等) | |
| 効力 | 出した日から1年。必要なら1年間延長できる | |
| 従わなかったとき | 禁止命令等に違反してストーカー行為をすると2年以下の拘禁刑又は200万円以下の罰金 |
警告は、令和7年の改正で警察の職権でも出せるようになりました(次の章で詳しく書きます)。禁止命令等は、平成28年の改正法(施行日 平成29年6月14日)で警告を先に出す必要がなくなり、緊急時の禁止命令等が新設されています。
「援助」を申し出ることもできる
警告や命令のほかに、被害を防ぐための援助を申し出ることができます。政府広報オンラインは、次のような申出に対応していると書いています。
- ストーカー被害を防止するための具体的な防犯対策を教えてほしい
- 被害防止交渉(話合い)のため相手方への連絡をしてほしい
- ストーカー行為等をした者の氏名等を教えてほしい
令和7年に警察が受理した援助の申出は8,373件です。内訳(複数計上)は次のとおりです。
| 援助の内容(令和7年) | 件数 |
|---|---|
| 被害防止措置の教示 | 2,281 |
| 被害防止交渉に必要な事項の連絡 | 823 |
| 行為者の氏名及び連絡先の教示 | 655 |
| 被害防止交渉に関する助言 | 523 |
| 被害防止活動を行う民間組織の紹介 | 111 |
| 被害防止交渉場所として警察施設の利用 | 121 |
| 被害防止に資する物品の教示又は貸出 | 801 |
| 警告等を実施した旨の書面の交付 | 213 |
| その他被害防止のために適切な援助 | 6,625 |

「その他被害防止のために適切な援助」には、110番緊急通報登録システムへの登録や、住民基本台帳の閲覧等に係る支援措置が含まれます。政府広報オンラインも、各市区町村での住民票の閲覧制限に関する支援対応を行っていると書いています。引っ越し先を知られたくない、という悩みがあるときは相談のときに伝えてください。
このほか、令和7年には被害者への防犯指導が22,316件、加害者への指導警告が14,049件、パトロールが3,869件、その他の措置が3,211件ありました。その他の措置には、GPS機能付き緊急通報装置の貸出しや、法テラスの教示などが含まれます。
数字で見るストーカー相談(令和7年)
ここからは、警察庁の令和7年の対応状況の数字です。悩んでいるのは自分だけではない、ということを確かめるための章として読んでください。

令和7年のストーカー事案の相談等件数は22,881件で、前年から3,314件(+16.9%)増えました。警察庁は「依然として高い水準で推移している」としています。令和3年から令和6年まではおおむね1万9千件台でした。
被害に遭っている人

被害者の性別は女性が19,880件(86.9%)、男性が3,001件(13.1%)です。男性の被害も3千件あることは覚えておいてください。年齢は20歳代が7,993件(35.6%)で最も多く、30歳代4,628件(20.6%)、40歳代3,609件(16.1%)、19歳以下3,111件(13.8%)と続きます。年齢の割合は、家族や友人などの密接関係者を除いた22,482件に占める割合です。
相手はだれか

| 加害者との関係(令和7年) | 件数 | 割合 |
|---|---|---|
| 交際相手(元含む) | 8,910 | 38.9% |
| 知人友人 | 3,059 | 13.4% |
| 勤務先同僚・職場関係 | 2,757 | 12.0% |
| 関係(行為者)不明 | 2,260 | 9.9% |
| その他 | 2,083 | 9.1% |
| 面識なし | 2,021 | 8.8% |
| 配偶者(内縁・元含む) | 1,392 | 6.1% |
いちばん多いのは交際相手(元を含む)です。一方で、面識のない相手も2,021件、職場関係も2,757件あります。「その他」には芸能人とファン、医者と患者、従業員と客、近隣住民などが含まれます。動機は「好意の感情」が14,649件、「好意が満たされず怨恨の感情」が3,689件でした。
警視庁は予防策の一つとして、あいまいな別れの表現や、理由を告げずにメールで一方的に別れ話を送ってそのまま音信不通にすることに「注意が必要です」と書いています。ただしこれは予防のための心がけで、つきまといをされた人に落ち度があるという意味ではありません。警視庁自身、通勤途中などに見知らぬ相手から一方的に好意を寄せられることもある、と書いています。
どんな行為の相談が多いか

行為の形(複数計上)で見ると、つきまとい・待ち伏せ等が12,181件で最も多く、面会・交際の要求7,548件、無言電話・連続電話・メール4,911件、乱暴な言動4,018件と続きます。GPS機器等で位置情報を取得されたものが118件、GPS機器等を取り付けられたものが393件ありました。
警告・禁止命令・検挙
| 令和6年 | 令和7年 | 前年比 | |
|---|---|---|---|
| 警告 | 1,479件 | 1,577件 | +98件(+6.6%) |
| 禁止命令等 | 2,415件 | 3,037件 | +622件(+25.8%) |
| うち緊急禁止命令等 | 1,466件 | 1,840件 | |
| ストーカー規制法違反の検挙 | 1,341件 | 1,546件 | +205件(+15.3%) |

禁止命令等の3,037件は、警察庁が「法施行後最多」としている数字です。ストーカー規制法違反の検挙1,546件(うちストーカー行為罪1,302件、禁止命令等違反244件)と、関連する刑法犯・他の特別法犯の検挙2,171件も、それぞれ法施行後最多でした。刑法犯などの内訳では住居侵入が437件で最も多く、脅迫292件、暴行159件、傷害153件と続きます。
この表を令和5年以前と比べないでください。警察庁は行政措置・検挙・援助の数え方を令和6年から変えています。令和5年までは「その年に受理した相談のうち、同じ年に実施したもの」、令和6年からは「その年に実施したものは全て」を数えています。そのため、この記事では令和6年と令和7年だけを並べています。
警察は加害者側への働きかけも行っています。令和7年は禁止命令等を受けた加害者への連絡が1,698件、カウンセリング・治療の実施につながった加害者が233人でした。

東京都内では
警視庁の「ストーカー事案の概況」によると、令和7年の都内の相談件数は1,751件で、前年から296件(20.3パーセント)増えました。警告は433件、禁止命令は524件です。相談者は女性1,414人(80.8パーセント)、男性337人(19.2パーセント)で、20歳代と30歳代が1,139人と全体の約65パーセントを占めています。
法律で禁じられている行為
ストーカー規制法(正式名称は「ストーカー行為等の規制等に関する法律」)は、恋愛感情その他の好意の感情、またはそれが満たされなかったことへの怨恨の感情から行われる行為を規制しています。対象は本人だけでなく、配偶者や同居の親族、社会生活で密接な関係のある人に対する行為も含みます。政府広報オンラインは、つきまとい・待ち伏せを始めとする10類型の行為を規制している、と説明しています。条文はe-Gov法令検索で読めます。

| 条文 | 規制される行為(要旨) | 令和7年の相談等 |
|---|---|---|
| 第2条第1項第1号 | つきまとい、待ち伏せ、見張り、押し掛け、うろつき | 12,181件 |
| 第2条第1項第2号 | 監視していると思わせる事項を告げる | 1,072件 |
| 第2条第1項第3号 | 面会、交際など義務のないことの要求 | 7,548件 |
| 第2条第1項第4号 | 著しく粗野又は乱暴な言動 | 4,018件 |
| 第2条第1項第5号 | 無言電話、拒まれた後の連続した電話・文書・FAX・メール・SNSのメッセージ等 | 4,911件 |
| 第2条第1項第6号 | 汚物や動物の死体など著しく不快な物の送付 | 238件 |
| 第2条第1項第7号 | 名誉を害する事項を告げる | 910件 |
| 第2条第1項第8号 | 性的羞恥心を害する事項を告げる、物を送る | 1,268件 |
| 第2条第3項 | 承諾なくGPS機器や紛失防止タグで位置情報を取得する、取り付ける | 取得118件、取付け393件 |
第2条第3項の相談等の件数は、改正前の条文の区分で数えたものです。つきまとい等を同じ人に繰り返すと「ストーカー行為」になり、刑罰の対象になります。
罰則
| 行為 | 罰則 |
|---|---|
| ストーカー行為をした | 1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金 |
| 禁止命令等に違反してストーカー行為をした | 2年以下の拘禁刑又は200万円以下の罰金 |
| そのほか禁止命令等に違反した | 6月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金 |

また、ストーカー行為等をするおそれがある人に、被害者の住所や氏名、メールアドレス、通勤経路、SNSアカウントなどの情報を提供することも禁止されています。政府広報オンラインは、情報提供を受けた人がストーカー行為を行った場合、情報を渡した人がほう助犯として検挙される可能性もあると書いています。
令和7年の改正で変わったこと
警察庁の「ストーカー規制法が改正されました!」によると、改正法は令和7年12月10日に公布され、令和7年12月30日から次の内容が施行されました。

| 改正の内容 | 被害に遭っている人にとっての意味 |
|---|---|
| 紛失防止タグを用いた位置情報の無承諾取得等を規制対象行為に追加 | タグをこっそり付けられた場合も法律の対象になった |
| 職権での警告を創設 | 被害者が申出をためらっていても、警察の判断で警告できる |
| 雇用する者や学校の長を、援助の努力義務の主体に追加 | 勤務先や学校にも被害者を援助する努力義務がある |
| 違反行為が行われた時の住居の所在地を管轄する公安委員会等を、禁止命令等の主体に追加 | 引っ越した後でも、被害に遭った当時の住所地の公安委員会が命令を出せる |
さらに令和8年3月10日からは、被害者の情報を提供するおそれがある人に対して、警察本部長等が「情報提供先がストーカー行為等をするおそれがある者である」ことを通知し、情報を渡さないよう求めることができるようになりました。
職権での警告について、政府広報オンラインは「被害者からの申出がなくても、警察の職権で警告ができるようになりました。これにより、被害者が申出をためらう場合でも、早期に被害者の安全を確保することができます。」と説明しています。相手に知られるのが怖くて申出をためらっている方も、まずは相談だけでもしてみてください。
紛失防止タグの相談は増えている

紛失防止タグ等が用いられたストーカー事案の相談等件数は、令和3年の155件から令和7年は1,190件になりました。令和7年の内訳はGPS機器等が511件、紛失防止タグが679件で、紛失防止タグのほうが多くなっています。紛失防止タグの件数は令和3年の3件から、113件、196件、370件、679件と増えてきました。警察庁の改正ポスターは、規制の対象に「タグと同様に位置情報を特定する機能を持つ機器(イヤホン等)も含む」としています。
住まいの守り方
ここからは、警察が公開している心がけをもとに、住まいと日常でできることをまとめます。警視庁は住居への押し掛けやうろつきに対する「防犯の心構え」として、次の6つを挙げています。

- ドアや窓の鍵は頑丈なものを設置し、二重ロックにする
- 自宅に、防犯カメラ、非常ベル、防犯センサー、テレビ付インターホン等を取り付ける
- 出入りの時に周囲を確認する
- 家にいるときでもきちんと戸締まりをする
- 厚手のカーテン等により、部屋の内部が見えないようにする
- ゴミを捨てる場合は、個人情報が記載されているものは除くか、裁断する

玄関と窓
鍵を選ぶときはCPマークが目安になります。警察庁・国土交通省・経済産業省と民間団体の官民合同会議がつくる「防犯性能の高い建物部品目録」に載った部品だけが、CPマークを使えます。窓の補助錠や防犯フィルムの選び方は、侵入窃盗の手口と防ぎ方の記事にまとめています。賃貸住宅で鍵を交換したいときは、先に管理会社や大家さんに相談してください。
インターホンとカメラ
警視庁が挙げている「テレビ付インターホン」は、ドアを開ける前に相手を確かめるための設備です。防犯カメラやセンサー、非常ベルを家ごとまとめて見守ってもらうホームセキュリティという選択肢もあります。費用の考え方はホームセキュリティの費用の記事で整理しています。東京都内では、防犯機器の購入に区市町村の補助が使える場合があります(東京都の防犯補助金のまとめ)。

届け物と郵便物
送り主の分からない届け物について、警視庁は「受け取りを拒否する。万一、受け取ってしまった場合でも開封せずに現物の写真を撮って警察に提出する。」としています。住所や氏名が書かれた郵便物は、そのまま捨てずに細かく切ってから捨てるよう呼びかけています。
外出・スマホ・SNSの守り方

外出するとき
- 外出時は、防犯ブザーを携帯する
- 夜間の一人歩きはできるだけ避け、明るく人通りの多い道を歩く
- 帰宅時など不安なときは、家族に迎えに来てもらうか、タクシー等を利用する
- 危険を感じたときは、防犯ブザーや携帯電話で助けを求める
いずれも警視庁の「防犯の心構え」の記載です。
スマホと紛失防止タグ
政府広報オンラインによると、多くのスマートフォンには、第三者の紛失防止タグが一定時間以上近くにあるなど不審なトラッカーを検出した場合に警告が通知される機能があります。機種によって機能の有無や設定方法が違うので、お使いのスマホの設定を確認してみてください。警視庁も「スマートフォンのアラート機能をオンにして」通知を受け取る設定をとるよう呼びかけています。
- スマートフォン等を、他人に操作されるようなところに放置しない
- 身に覚えのない位置情報共有アプリが入っていないか確認する
- アプリ等から求められる位置情報の許可申請について安易に承諾しない
- 普段使用している自動車やカバン等をこまめに点検する
不審な紛失防止タグや見覚えのない機器を見つけたら、自宅などに持ち帰らずに、すぐに最寄りの交番や警察署に相談してください。政府広報オンラインがそう案内しています。
電話とメール
警視庁は、余分な会話はせず「電話をかけてこないで下さい。」「警察に訴えます。」などと拒絶の意思を伝えること、着信拒否の設定、電話会社への相談(様々な対応策を教えてくれます)、ナンバー・ディスプレイ機能付き電話の設置を挙げています。面会や交際を迫られたときは、はっきりと拒否の姿勢を示し、警察や信頼できる人に相談する、としています。ひとりで直接会って話をつけようとしないことも大切です。
SNS
政府広報オンラインは、投稿した文章や写真の背景などから自宅の場所が特定されるおそれがあるとして、勤務先や学校、自宅の住所やそれが推測できる情報を載せない、投稿するときは位置情報をオフにする、リアルタイムの投稿はなるべく避ける、アカウントを非公開にする、といった対策を挙げています。
周りの人ができること

ストーカー規制法は、被害者の勤務先、学校関係者、地域住民に、被害者を援助するよう努める義務を定めています。令和7年の改正で、雇用する者と学校の長がはっきり加わりました。政府広報オンラインは、次のような援助を例に挙げています。
- 被害者から助けを求められた場合、警察に引き継ぐまで一時的に保護する
- ホームページ、SNSなどへの氏名や顔写真の掲載を控える
- 被害を受けている従業員の勤務場所や時間の変更など、勤務形態への配慮
家族や友人から相談されたときは、話を否定せずに聞き、一緒に相談先に連絡するだけでも大きな支えになります。被害に遭っている本人の居場所や連絡先を、たとえ悪気がなくても他の人に教えないでください。
今日からできることのチェックリスト

- 110番と#9110、最寄りの警察署の番号をすぐかけられるようにしておく
- 起きたことを日時、場所、状況の順にメモしておく
- 手紙や届いた物、着信履歴、メール、SNSのメッセージを消さずに残す
- ドアや窓の鍵を二重ロックにし、家にいるときも戸締まりをする
- 厚手のカーテンで部屋の中が見えないようにする
- 住所や名前が書かれた郵便物は裁断して捨てる
- スマホの不審なトラッカーの通知機能を確認する
- 身に覚えのない位置情報共有アプリがないか確認する
- SNSの位置情報をオフにし、リアルタイムの投稿を控える
- 車やカバンをこまめに点検し、見覚えのない機器は持ち帰らず警察へ
よくある質問
Q. どの程度から警察に相談していいのですか?
程度を気にする必要はありません。政府広報オンラインは「不安を感じたら何か起こる前に警察に相談してください。」と書いています。ストーカー規制法の対象になるかどうかを判断するのは警察の役割です。
Q. 相談したら、相手にすぐ知られてしまいますか?
政府広報オンラインは、警察は「相談者の意向などを十分に尊重しながら対応します。」としています。どう対応してほしいか、してほしくないかは相談のときに伝えてください。
Q. 証拠がなくても相談できますか?
できます。警察は相談に来た人に、被害に遭った日時や場所、状況などを尋ねます。証拠となる物やメモがあれば持参するよう案内されていますが、ないと相談できないわけではありません。覚えていることを話してください。
Q. 相手が元交際相手や元配偶者でも、ストーカーになりますか?
なります。令和7年の相談等では、加害者が交際相手(元含む)だったものが8,910件、配偶者(内縁・元含む)だったものが1,392件あります。配偶者やパートナーからの暴力がある場合は、DV相談+(0120-279-889)や#8008でも相談できます。
Q. 男性でも相談できますか?
できます。令和7年の相談等の被害者のうち男性は3,001件です。DV相談+も男性の相談に対応しており、毎週日曜15〜21時は専用回線で受け付けています。
Q. 被害届を出さないと、警察は動けないのですか?
警告は、令和7年の改正で警察の職権でも出せるようになりました。禁止命令等も、条文上は被害者の申出によるほか職権で出すことができます。相談のなかで、どの方法がとれるか確認してください。
Q. 禁止命令はどのくらい続きますか?
禁止命令等の効力は、出した日から起算して1年です。公安委員会は、継続する必要があると認めるときは1年間延長することができます。
Q. 持ち物から紛失防止タグらしい物が出てきました。どうすればいいですか?
自宅などに持ち帰らずに、すぐに最寄りの交番や警察署に相談してください。令和7年12月30日から、承諾なく紛失防止タグを取り付けたり、位置情報を取得したりする行為も規制の対象になっています。
Q. 引っ越しをしたら、新しい住所を知られないようにできますか?
警察の援助には住民基本台帳の閲覧等に係る支援措置が含まれており、政府広報オンラインも市区町村での住民票の閲覧制限に関する支援対応を行っていると書いています。手続きの流れは相談先の警察署で確認してください。
Q. 相手と直接会って、やめてほしいと伝えるべきですか?
警視庁は、面会や交際を迫られたときははっきりと拒否の姿勢を示し、警察や信頼できる人に相談する、としています。警察の援助には、被害防止交渉(話合い)のための相手方への連絡や、交渉場所としての警察施設の利用もあります。ひとりで会いに行く前に、まず相談してください。
相談先(もう一度)
- 今、危険が迫っている → 110番
- 相談したい → 最寄りの警察署(24時間対応)、または#9110(東京都内は警視庁総合相談センター、03-3501-0110でも可)
- 女性の相談 → #8778(女性相談支援センター)
- 配偶者・パートナーから → DV相談+ 0120-279-889(24時間)、#8008
- 性犯罪・性暴力の被害 → #8891(ワンストップ支援センター)
警察庁は、ストーカー被害防止のためのポータルサイト「cafe-mizen」も公開しています。
出典一覧
この記事で使った数字と引用の出典です。いずれも2026年9月24日に確認しました。
- 警察庁「令和7年におけるストーカー事案、配偶者からの暴力事案等、児童虐待事案等への対応状況について」(PDF、令和8年3月19日)
- 警察庁「ストーカー事案及び配偶者からの暴力事案等」の統計一覧
- 警察庁「ストーカー規制法が改正されました!」
- 警察庁「ストーカー規制法の改正の概要」(PDF)
- 警察庁「ストーカー規制法の規制対象行為」(PDF)
- ストーカー総合対策関係省庁会議「ストーカー総合対策」改訂の概要(PDF、令和8年7月28日)
- 警察庁「ストーカー対策」
- e-Gov法令検索「ストーカー行為等の規制等に関する法律」
- 警視庁「ストーカー規制法」
- 警視庁「ストーカー被害にあわないために」
- 警視庁「ストーカー事案の概況」
- 政府広報オンライン「ストーカー行為は犯罪です!迷わず警察に相談を」
- 政府広報オンライン「用語解説 110番緊急通報登録システム」
- 政府広報オンライン「警察に対する相談は警察相談専用電話「#9110」番へ」
- 警察庁「住まいる防犯110番 CPマーク」
- 厚生労働省「困難な問題を抱える女性の相談窓口(女性相談支援センター)」
- 内閣府「DV相談+(プラス)」
- 内閣府男女共同参画局「配偶者からの暴力被害者支援情報」
- 内閣府男女共同参画局「性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター」
統計は毎年更新されます。この記事の数字は令和7年のもので、令和8年の数字が公表されたら差し替えます。
最後に。ストーカー被害は、ひとりで抱え込むほど長引きやすいものです。警察庁のポスターの言葉どおり、一人で悩まず相談を。電話1本からで大丈夫です。




